こんにちは。東京の自宅から、世界中のスピーカーや聴衆向けに遠隔通訳を提供している山本みどりです。
1年前の今頃は手探りでやっていた遠隔通訳にもだいぶ慣れてきました。私の場合、いまでは通訳業務の9割以上が自宅からの遠隔通訳となっています。現場に出ることは激減しました。
遠隔通訳で対応しているのは、社内会議の場合もあれば、いろいろな関係者を呼んで開催するウェビナーの場合もあります。
今回は、Zoomを使って行う会議やウェビナーでの、トラブルや注意点について見ていきたいと思います。
同時通訳機能が有効にならない
トラブルとして多く見られるのは、「パネリストや参加者の同時通訳機能が有効にならない」というものです。
単純なように思えますが、「あと数分でイベントが始まる!でもパネリストのXXさんだけが同時通訳機能がONになっていない。それでは困る。どうしよう!?」と運営が半ばパニックになってしまうのは珍しいことではありません。
対策と対応方法
対策は、「Zoomアプリのバージョンを常に最新にしておく」ことです。
登壇者には事前にZoomアプリの更新を周知しておくことも重要ですね。
すでに会議が始まっている場合の対応方法
では、Zoom会議が始まってしまっている場合はどうすればいいでしょう?
私の経験ですが、問題が起きた場合は、その方がいったんZoom会議から退出し、Zoomのアップデートを行い、アプリを再起動してZoom会議に再入室すると解決することが多いです。とにかく慌てずに落ち着くこと。そして
- トラブルが発生した方に、的確に再入室の指示を出す
- 参加者にトラブル発生のため中断する旨を伝えるアナウンス
をしっかり行う事が大切です。そのための台本も用意しておくと、万が一の時も安心です。
トラブルを避けて円滑な会議をする工夫
次に、トラブルの元を回避する方法をお伝えします。
それは「機器操作を登壇者(スピーカー)に依存しない」ことです。
ウェビナーで複数のスピーカーが登壇する場合、最近ではプレゼン部分を事前に動画として録画しておき、当日はそれを流すという形が増えてきたように思います。
プレゼンは動画にしておいて、質疑応答だけライブで対応するのです。おそらく、毎回異なるスピーカーが画面共有をするのは煩雑であり、うまくいかない可能性もあるためだと思われます。
対面式のイベントであれば、マイクの制御も、プレゼンテーションの映写も、運営が全てコントロールできました。
運営がコントロールできるので、事前の準備やリハーサルも入念に行なえますし、自分たちが使い慣れている機材も使えます。
しかしオンラインとなると、スピーカー一人ひとりの端末操作に依存することになります。
スピーカーの熟練度も違いますし、使用するデバイスやファイル形式なども変わってきます。そんな不確定要素がトラブルにつながる可能性があります。
これは予測が難しいことです。
それをなるべく減らすことがトラブルの回避につながるというわけです。
「それはライブで行う必要があるか?」を企画段階でしっかりと考慮しておけば、不要なトラブルが避けられるだけでなく、全体の進行も円滑に行えるでしょう。
「遠隔通訳を入れて会議を行いたいが色々と不安…」という方は、お気軽にご相談ください。